マネジメントスタイル 日本vs欧米リーダー(経営者)の情報への関心度

<<マネジメントスタイルの考察>>

マネジメントスタイル 日本vs欧米リーダー (経営者)の情報への関心度

最近、日本企業の社長・経営者(あるいは組織のトップ)が、頭を下げて謝罪する場面を見ることが多いと感じる。

なぜ、このような状況におちいるのか? 欧米の経営者・リーダーと日本の経営者・リーダーの比較をしながら マネジメントスタイルを情報活用の観点から考察してみたい。

<<欧米のマネジメントスタイル トップダウン型>>

欧米のリーダーのとるマネジメントスタイルについては、よくトップダウンという言葉で表される。私も外資系企業での経験で、確かにそうだと感じる部分はおおい。

リーダーの特性をいくつかの切り口で 観察してみると

【一覧性】Leaderに必要な情報の特性として、大量の単純な明細ではなく、大局感の情報を求めるマネジメントスタイルである。

【同時性】自らがリアルタイムで、今の状況を見て、オンライン指示をするスタイルをとりたがる。

【即時性】Leaderがしたいことは、速やかに、アクションの為の自由自在な分析、気づきを大事にするスタイルをとりたい。

【キャリア】リーダーの資質として、経営の専門家であることの重視をしている。欧米型のマネジメントは、経営者としての専門職/で転職を重ねてキャリアを積む。出身はMBAなどであり高学歴である。

【BIツール】欧米型・スマートフォンやタ゛ッシュホ゛ート゛・ク゛ラフに注力し、iPAD片手に情報を見ながら考え命令するスタイルである。

社員の方は、言われた命令に合理性が感じられれば、特段の不満を持つこともなく従うことになる。

図1「欧米リーダーのマネジメントスタイル」
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<<日本のマネジメントスタイル ボトムアップ型>>

一方、日本のリーダーのマネジメントスタイルは ボトムアップ型と言われる。その特性は、

【詳細性】現場の情報を欲しがり、現場の大量明細データを重視し、表集計で活用するマネジメントスタイルである。

【監査性】モニターレホ°ートとして管理帳票を確認、現場の明細情報のサマリーで対応する。経営者が見る観点というよりは、現場のリーダーに合わせた見方をしようとする。

【効率性】現場での情報活用は、効率性を求める目的で、改善を進める。大量データをまわすして問題発見するのマネジメントスタイル

【キャリア】日本トップは、現場たたき上げ。経営の資質よりはオペレーションマネジメントの資質である。全般に、大学院進学率低く世界的には低学歴である。

【BIツール】日本型はエクセル大好き、MSアクセス重宝連携である。現場のエンドユーザーの利便重視をするマネジメントスタイルである。

 

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日本の現場は、有能で改善意識がつよい。さらには、一番事実に近い所で働いているわけであり、中途半端な上層部からの指示や命令だと、本心では馬鹿にしているわけである。当然である

この現場の有能さ故に、原発事故の様に良かったと言えることもあるが、一方で標準化は進まないしコミュニケーションも現場のレベルがまちまちで大変なのである。

(せっかくERPを入れても現場がこうやればもっとよくなると独自のターンアラウンドフローを設定してしまうと、結局経営企画部の若手がエクセルゴリゴリ作業をすることになる)

素晴らしいマネジメントスタイルをもつリーダー・経営者は、ビジョンを描き、目標を設定し、現場を含む全員と情報共有し 一体感を醸成しながらコンセンサスを作る。そして、各部署、個人にエンパワー(権限委譲)し、皆が一番活動しやすいように支援と環境を整える。

1)ビジョンが描けないリーダー・経営者

現場経験だけをスキル基盤とするリーダー・経営者のマネジメントスタイルは、「できることはなにか」から発想しやすい。 あるべき姿論、求められているもの論からの発想は少ない。

これは、「たたき上げだから」という理由だけに行きやすいが、 実は勉強・努力不足・変化したくない甘え意識がその本質であろう。現場出身ながら素晴らしいマネジメントスタイルを持つ社長・経営者もおられるのだから。

2)明細データ依存リーダー・経営者

今日の現場の明細情報を見て 安心するマネジメントスタイル。 これでは、自分の経験範囲内の基準で考えてしまい、他社、他業界、海外、政治、経済、社会、文化、歴史の中で考えられない。社員や部長の目線の高さのままでは、経営者の視野・視界を確保できない。

3)コミュニケーションが取れないリーダー・経営者

現場は状況が悪い時(目標売上に対して実績状況が悪いなど)に、本当は正確に報告しなければと心で思いつつも、正確に伝えると罰点を受けるので躊躇する。上長の部長は、社長に正確につたえて 自分の組織が罰点を受けるより、現場を鼓舞するために甘く報告しておいて、部下にがんばれという。社長(リーダー)は、2段階の甘くなった報告で無防備に安心している。

そして、決算などで表面化して怒る。このような怒りが何回か続くと今度は、年がら年中 プレッシャーと怒りで営業させるマネジメントスタイルとなり最悪の状況を迎える。

日本も欧米もリーダーのマネジメントスタイルに、課題をいろいろ抱えているが、日本のリーダーが救われている面は、現場が比較的 誠実で非常にまじめに頑張る意識がつよいことであろう。

故に 上司は部下を信頼(依存)し、自分の部下は失敗しないという前提を置いていると思われる。だから万が一で何かあると、想定外(実は未想定なのだが)となる。

欧米リーダーのマネジメントスタイルについて私の所感をいうと、ビジョナリーだけで押しまくる傾向がある。パワーポイントのコンセプトチャートはいいのだが、どこまで裏づけられているかの説明がすくない。

社員をツールと割り切る会社であれば、歯車部品に説明する必要もないわけではあるが。。

 

図3 下「情報活用のあるべきマネジメントスタイル」
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 マネジメントスタイル 上図3最後に、これらのマネジメントスタイルに関する課題解決の簡単な方法は、事実は事実としてOPENにしてしまうことである。そうすると嘘と建前が効かなくなり、本音、本心、本当の実力で語ることが必要になる。私が、ビジネスインテリジェンスのコンサルティングをしたときに、「情報の見える化を実現すると、社員に死者(辞職・退職?)や けが人(降格・減給?)がでるのでうちでは、BIビジネスインテリジェンスツールは入れられない」と企画部の方に言われたことがある。 このような会社は、早く風通しのいい企業風土に持っていくような努力が必要だ。このような意味で、私たちは「One Fact Based Management」

として、見える化を提唱している。

そして 事実に基づく見える化の後には、課題解決のための情報分析と解決案策定が求められる。

見える化の実現は、その第一歩である。

はやりの「グローバルコップピット」を作って、見ているだけでは十分ではない。

その情報から「何をするか」か考え行動するのが経営者である。

以上