錯覚と意思決定

<<錯覚 選択 脳科学 マーケティング>>

ニューロマーケティング  脳科学をマーケティングに! 人は、1日のうちに、何十・何百回の選択をして生きている。

自動販売機の前に立てば どの缶コーヒーにしようか?テレビをつければ何を見ようか?などなどである。そして、その行動には、情報収集・選択・意思決定という行為が繰り返される。それも 錯覚含みで。

今日はその情報収集は正しいか?錯覚や誤謬はないか?との問いである。

下図1をみてほしい。同じ長さの横棒が、「長い」ものと「短い」ものに見える。しかし、錯覚である。

下図2も見てほしい。チェッカー盤に灰色のAとB、Aの「濃いグレー」とBの「明るいグレー」が見える。

これも、錯覚である。
図1
samelineimage1

図1 上図  下が長く見えますね。図2 下図  AとBの盤面 明るい灰色と濃い灰色に見えますね?しかしどちらも左の円の濃いグレーです。現実は違うところにあるのです。(ウィキペディア「錯視」から引用させていただきました。=エドワードエーでルソン教授MITのチェッカーシャドウ錯視))。

実は、同じ長さであり、同じ色のグレーである。この錯覚をマーケティングにつかう研究がされているわけである。

図2
sakkaku11

 

マーケティングに使うとはどういうことか?

たとえば 棚に同じカテゴリー(チョコでもあめでも洗剤でもいいが)の商品が、2種類並んでいる。実は同じ長さなのに、パッケージング包装で 長く見えたり短く見えたりする。 そこで、10円高いけれども、長く見える方が量が多いに違いない、思い買っちゃう。でも内容量は同じで、「長く見える商品が大儲け」、となる。

一時期 サブリミナル(潜在意識)効果で、コマーシャルの中に瞬間的に「コーラを飲むシーン」「のどの渇きの画面」を見せるなどして、人間の潜在意識領域に刺激して訴えるのがあり、それはやめましょうと議論になり 放送業界ではやらないようになった。(刑事コロンボのアリバイテクニックにも使われていた)。

では、図に示したこのような潜在意識(視覚の錯覚を利用)に訴求したマーケティングはどうなんであろうか?

「うまいこと考えたなー」とも言えるし、「ちょっと消費者を騙すようななり方でやりすぎなんじゃないかー?」という気もする。潜在意識や錯覚に訴えていいのかなー? という疑問である。

しかし、魚屋で鮮魚をさらに新鮮に見せるための照明や ブランドバックを高級に見せるための飾り、さらにはスーパーのレイアウトは右回りか左回り化など議論してしまうのも潜在意識への効果的訴求を期待するからである。

要は 商売人と顧客の競い合い よく言えば知恵比べ 悪く言えば騙しあいである。

 

では 図1・2の視覚の原理を見ておこう。

脳は 実際(の光の反射)視覚とは違う物を見ている。 視覚と脳の中の認識とは、違う。

脳は 物を見るときに 影、色、奥行きなどで脚色してイメージングしている。

1)現実の情報を目で見る。物に反射した光が目(視覚)で捉えられる

2)目から脳に神経を通して信号が送られる信号、

3)脳の中の視覚野、に情報が届く

4)視覚屋では、過去のデータ(数々の記憶)と比較して、それがなんであるか、脳内で判断・特定する。

何かを特定したら次にどこにあるかを考える。チェス盤の例では、影をつかって判断する。

5)盤面の影の情報から脳がBは影になっているはず、と判断する。

6)にもかかわらず、目からの情報(信号)は、同じ色のグレーであるという情報だ。

7)目の情報が同じ色いうことであれば、実は、影になっているはずのBは、もっと明るいはずだ。painting-390089_1280

というように脳は見事な三段論法でイメージに修正を加えているとのこと。「同じ色のグレーだが、影の部分があるのでそちらは明るいはず だから そのように修正しようと脳は判断する。」(一応まだ仮説のようであるが)

すなわち、あらゆる知覚・色・影・奥行は、脳の創造物である。脳のイメージである。

奥行また、 横棒では、

8)同じ長さなら 「奥にあるように見える物が長いはず」 という脳の常識

9)だから 奥にあるのは長く手前にあるのは短い。イメージにしよう。してしまえ。

図1は、上は横棒が手前に見える図形 下は横棒が奥に見える図形を形成している

そのほかにも、ミラーニューロン、人がアイスクリームを食っているのをみると自分も食いたくなる(これはCMで当たり前だが)。人がナイフで指を怪我しちゃったテレビシーンを見ると自分も指が痛い気がしてしまう。などなどである。
取り留めもなく 話してしまったが、impossible-161955_1280

1)物を買う時には、目で見て、触って、表示を読んで 良く理解してから購入するのがよろしい。

2)これからのマーケティングは、潜在意識をしる(人の本心を理解しようとする)活動になる。

3)すなわち、商売は、販売者と購買者の、潜在意識下の知恵比べが重要要素になる。

ということか。