賢くなる消費者 (QPハンター)

 

 賢い消費者 QPハンター(1図は明治大学上原先生のQPハンター講演を当方で図式化した)

まず消費者の話から始めよう。

情報を入手し、必要な高品質商品を安く手に入れる。賢い消費者をQPハンターと言います。

(QPハンター=高品質Qと低価格Pを同時に求め、SNSなどの仕組みを通じて物言う消費者。QPハンターがメーカーや小売の商品開発や販売施策に影響力を持つ)

下の図を見ていただきたい。

横軸に価格(左が安い・右が高い)、立軸は、品質・商品力・差別化(上が高い)です。

毎日、安いものを買いたいと思うお客=Pハンターです。ここではEveryday low price顧客として表現していますが、中間層のマジョリティ生活者です。

一方、右上のQハンター=高品質を追い求める客層です。彼らはこだわりの富裕層です。

左上にポジションするのが、QPハンターである。

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二極化する消費

10年ほど前から、2極化する消費という捉え方がありました。それは1人の同じ消費者が、日常生活の日と、晴れの日の姿では極端に、その消費行動を変える。日常は安いもの(everyday
low priceの商品)で済ませるが、特別な日だけは、高級品志向で高いものでも良いものを買う。そういう消費行動をこの表では、赤色の線で表示しています。例えば、日常は吉野家で牛丼を食っている人が、ここ1番には超高級フランス料理ロブションを予約する。あるいは、安いアパートに暮らしている人が、こだわりの車だけはベンツを買う。このような消費行動であります。

しかし消費者は高くて良いものに疑問を持ち始めた。行き過ぎた市場資本主義は、無駄な広告や、無駄な流通や、無駄な開発を疑問に思うようになってきた。こうして消費者とメーカーは双方向にコミニケーションするようになった。これがマーケティング2.0である。そして消費者は、自分が欲しいものを主張するようになった。 ICT技術が、消費者の要求をメーカーに伝えることを可能にした。

QPハンター、賢くものを言う消費者。

消費者はインターネットなどによる情報の流布でどんどん賢くなる。インターネットなどの情報化の普及と不況の長期化がどんどん消費者を賢くして行く。「高いことに価値がある」から「高いことには無駄がある」という感覚をQPハンターは持つ。QPハンターには晴れの日だって、コストパフォーマンスが気になる。Qハンターは商品情報をホームページやブログやSNSから入手して、品質の良いものを安く手に入れる。(QPハンター=上図、左上青い線の部分)

さらに、QPハンターは 物をいう。使った感想や要望をブログやTwiiterで語ることができる。もちろんアンケートにもこたえられる。たとえば 無印良品の90度曲がる靴下、これは消費者のニーズを聞き取り、足にしっくりくる靴下として新たに開発したものだ。メーカーはQPハンターから情報収集しそれをQPハンターに販売していく。そして、さらに、モノとサービスや体験を一体化して、価値を売る力を強くする。これが1番確実であり、広告宣伝販促費も有効に効果を上げることができる。現在はまだそれほど多くの人がQPハンターのような行動してるとは言えません、近い将来には先駆者に見習ってQPハンターになってゆくと考えます。

QP4

 

考える企業

一方、メーカーは何を考えているんだろうか。上図を見てもらいたい。立軸は、品質商品力差別化、横軸は価格である。1図QPハンターの説明と軸は同じである。

高品質・商品力・差別化

まず圧倒的商品の力で勝つ。これはAppleに代表される高くても商品力が強いので売れる商品である。右上段

低価格

一方、 everyday low priceのようにとにかく安くるということを考えている人たちがいる。安ければ売れるわけである。下左側 これはデフレの要因でもあるが、生活者は、特に強くこだわりがないものについては、安いほうがいい。イトーヨーカ堂の衣料品、イオンのPB商品、280円の牛丼だ。

高品質X低価格

ユニクロ、JINS 、これら安くて良い品質のもの追求していく企業が出てきた。 これは中国などの安い生産地と言う条件と、イノベーティブなアイデアと技術力が揃ったからだ。”物+事サービス

しかし残念ながら、ほとんどの企業の商品はこんな風にはならない。一般の衣料品や日用品はそんなに商品力があるものではないし、大規模量産で激安を実現できるわけでもない。したがって、商品を売る時に物だけではなくサービス等、他要素と組合わせて売ることになる。

Q>P

第一象限は、美容院のようにサービスと物販を合わせ技でやる方法である。卓越したサービス技術に店販を合わせる。レストランでの店販などもありえよう。

Q=P

第二象限 典型はマクドナルドである。店舗のクオリティを最大限に高める。 クルーの教育を最高にする。キッチンの設備を最高にする。店舗の雰囲気を最高にする。良品計画などもO2Oでの販促などで アピールする。

Q<P

第3象限は ドンキホーテなど混在ディスプレーのようにいろんなものを見て楽しむこと。しまむらなどもファッション選択を楽しむ。

Q<>P

第4象限である。市場経済の中ではこの象限の企業は生き残れない。しかし政府が絡むと存在できる。電力会社、昔の高速道路のパーキングエリアの商店、昔の国鉄、などいろいろあろう。

QP5

 

マッチング 2枚のチャートの重ね合わせ

このように消費者が賢くなってきたと同時に 企業も努力して賢くなろうとしてきた。企業は、圧倒的な開発力があればAppleになれる。圧倒的なインフラがあればセブンイレブンになれる。両方を突き詰めると ユニクロになれる。賢い消費者の要求と企業の意思がうまくマッチングして大成功している。

大半の企業はそこまで行けていない。そこで知恵を絞ることが必要になる。その知恵が、物とサービス(事や体験)とのベストマッチングの模索であり、必然なのである。

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